ネバダ顛末

c0021032_151810.jpg

1995年だからもう12年前になる、月日の経つのは速いもの
当時は円が強くて1ドル80円だった。今だったら200万かかる費用が120万であがった
日本で買うと100万するバイクが60万で買えた、そのへんは運がよかった。
ラリー自体は運の悪さから始まる。
一番の失敗は、ムースタイヤで頼んでいたのに、ノーマルのモトクロスタイヤのままで
何もしていない、その時にせめてエンデューロタイヤに交換しとけばよかった。
モトクロスタイヤは軽くする為にタイヤ厚が薄く作られてる、時間が無かったのでそのまま
ラリーに入ってしまった。

プロローグラン(スタート順を決めるスペシャルステージ)はスタートの前日で、ラスベガスの
外れのショッピングセンターのアスファルトの駐車場でタイムトライアル、四角い干草をコース代わりに置いて、その中を1分置きに一人づつスタートして行く、見物人も多くて口笛や歓声が
凄くて舞い上がる、転倒するとやんやの拍手、ああはなりたくないと気は焦るけど慎重に走る
80人ほどのエントリィー中40番くらいの順位でまずまずの出来。

出場者の中には今年のパリダカ総合優勝の三菱のぺテランセル選手(ヤマハで出場)、トヨタ
ランドクルーザーで市販車無改造で優賞した三橋淳選手(ホンダ)もいた。
c0021032_1513675.jpg

ラスベガスの夏は暑い、アスファルトの駐車場がピットなんだが乾いたドライヤーの熱風みたいな風が吹いてくる。とても整備なんてしてられない、日が落ちてから簡単な点検をすることに、
いろんなショウがあるのは街の中心部の方で、ラリー関係者が泊まってる郊外の安ホテルからは10キロほど行かないと見られない、レース前ではとても観光などする気分にはなれない。
c0021032_15214100.gif
c0021032_1524011.gif

いよいよスタート当日、ネバダラリーはバイクのみのラリーなので車とぶつかる恐怖は無い
バイクは競技用バイクなので期間限定の仮ナンバーみたいだ、スタート地点までパトカーが
先導して案内してくれ、コンボイで移動する。
スタート地点に着くと、昨日のプロローグでのタイム順で1分置きに1台づつスタートして行く
ぺテランセルは転んだので私より順位が悪い、バイクでパリダカ6回優勝した選手に誰がなんと言おうと勝った。

スタートして順調に二人抜いた、30キロほど行くと枯れ川の中をしばらく走る、空気圧は2キロ
入れてたけど恐れていたパンクをしてしまう、スペアチューブは日本から持ってきてたので
30分で交換、パンクしたチューブを見てガックリ粗悪な赤いチューブだった。
あまりにも速い時間でのパンクだったので全員に抜かれてしまった。この焦りが転倒につながったと言えなくも無い。
この後ホコリの中を抜いていくうちに、穴にはまって大転倒、こけた先に岩があって肩を強打した、痛みでしばらく動けなかったけど誰も来ないので仕方なくゴールまで乗って帰る。
c0021032_153542.jpg

夜ドクターに見てもらう、完全に肩の後ろの骨が折れている、テーピングしてもらって、明日走っていいかと聞いたら、自分が走れると思うなら良いと言うので、初日でリタイアは勿体ないから
3日目の午前中まで走る。いよいよバイクを倒れた時に起こせなくなったのでリタイアした。

リタイアしても公道をバイクに乗ってラリーを追いかける、舗装道路なら振動が無いので何とかなった。
それはそれで楽しかった、リタイアした日本人が3人いたので一緒に行動する、先回りして
ピット風景や難所を見る、先頭から20人程のワークスクラスは速さも別格、ピットに付いても
ワンタッチで燃料補給や水の補給ゴーグルを取り替えて素早く出て行く、2分いるかいないかだ
7,8人が一斉に作業する。
しばらくしてプライベートのトップクラスが入ってくる、この中に三橋選手が日本人トップでいる
プライべートは2,3人の仲間がやってる感じなので、一生懸命だろうけどワークスを見た後ではノンビリムード、この連中が行き過ぎてマタマタしばらくして日本人の遅い連中がやってくる
私が走ってたらこの仲間だな。
c0021032_153136.jpg

リタイアして悔しかったけど、ネバダの田舎のレストランに入ったり、地元のガキと話したり
地元の親父と世間話をしてみると、どうも給料は15万くらいみたいだった、ガソリンが1ガロン
3.8リッターが1ドル程度、フリーウェイはただだし、物価が安いから生活できるんだろうな
バイクも古いBSAを大事に乗ってた。
ネバダラリーの宿はモーテルを借り切ってる、一緒に行ってる分には食いはぐれは無い。
飯食ってる横で、地元のカントリー歌手が歌うけど、声量があってプロ顔負けに上手い
ピザを食べに行くと、メキシカンな兄ちゃんが皿回しのように生地を回して、日本では見たことも無いくらいデカイピザを作ってくれて、おまけに安かった。

ハプニング続きだったけど、バイクを送る手続きをして疼く肩をかばいながら
日本に帰ってレントゲンを撮ってみたら、骨と骨とが5センチくらい離れてた、痛みが遠のきかけていたので、曲がっててもくっ付いてたら、そのままにしとこうと思ってたけど、手術しかない。
[PR]
by syunbick | 2007-02-09 16:30 | バイク


<< 冬忘れ 関 >>